はじめに
中学校で学ぶ「二次方程式」は、次のような形をしています。
この方程式を解くための方法は、主に次の3つがあります。
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因数分解
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解の公式
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平方完成
それぞれの方法を、具体的な例で見ていきましょう。
例題
次の二次方程式を3つの方法で解いてみましょう。
1. 因数分解
まず、因数分解を使う方法です。
「2つの数をかけて6、足して-5になる数」を考えます。
それは、-2 と -3 です。
よって、因数分解できます。
この積が0になるためには、どちらか一方が0であればよいので、
解は、
2. 解の公式
二次方程式の解の公式は以下の通りです。
この式に、, , を代入します。
よって、
3. 平方完成
「平方完成」自体は高校数学で出てくる言葉ですが、解の公式を導くときと同様の考え方のため、中学範囲内の解法です。
平方完成では、 の部分を「平方(2乗)の形」に直します。
まず、 に注目し、平方の形に直すために を加え引きします。
両辺に を足します。
平方根をとって、
よって、
解が一致!
3つの方法すべてで、
となりました。
まとめ:それぞれの方法の使い分け
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因数分解
頭の中で素早く計算できるので、簡単な式には最適!
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解の公式
因数分解できないときもOK!でも覚えていないと使えない…。
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平方完成
解の公式が作られた元の方法。つまり、公式を忘れてもこれで解ける!
平方完成はちょっと計算が面倒だけど、どんな式にも対応できる強力な方法。
3つの方法全てを練習しておき、試験で使い分けられるようにしておきましょう!